備忘録

本の中の食べ物や日々の道具などについて書いたり消したり直したり

チャーハン(とらドラ!)

 チャーハン力という文字列を見たことがある。

 おそらくブログとツイッター

 どこだったか忘れてしまってるし検索しても探せなかくてチャーハン力(りょく)かチャーハン力(ぢから)のどっちだったのか不明瞭。どの意味合いで使われてたかも不明瞭。

 仕方ないので私はチャーハン力(りょく)って日常では言ってる。

  チャーハン力は高い方がいいって文脈で語られていた。

 そしてチャーハンと言うとこの作品の序盤を思い出してやまない。むしろ、チャーハン力という言葉は、この作品を語る上で使われていたような気さえする。

とらドラ!1 (電撃文庫)

とらドラ!1 (電撃文庫)

 高須家にはいつだって、冷凍の飯が保存されている。

 ニンニクやショウガを切らしたことはないし、タマネギも常にストックしてある。あとは余りもののカブの茎と菜、それから朝食にしようと思っていたベーコン、卵。

 もちろん調味料を切らす間の抜けたことは滅多にしないし、手抜き用の顆粒コンソメも、中華味の素も鶏がらスープも、きっちり台所に揃ってる。

 たっぷり一合半の飯で、ゴマ油を利かせ、カブの茎はシャキシャキに。飯粒を包む卵は黄金に輝き、あとはタマネギの甘みとベーコンの旨みに任せておけばいい。中華味の素を適当に、塩コショウも少々、隠し味のオイスターソース、ストックのアサツキを仕上げにパラパラ。

 お湯とタマネギの欠片を入れただけの鶏がらスープまで添えてやって、ジャスト十五分だ。ちなみに洗い物も手順の間に済ませてある。

電撃文庫とらドラ!」P72より)

 素晴らしき下準備からの驚異的な手際の良さ。

 高校生男子主人公のはずなのに手練の主婦のごとき手際。

 引用するのは程々にしようと思ってたのだけど、洗い物まで済ませるこの主婦力のため長めに引用した。

 こんな男子高校生いない。すごい幻想的存在。(これに違和感を感じずに感情移入できる人間は、あまり家事をしてないのでこの手際の良さに呆然としないタイプなのでは、と思ってしまった。)

 家庭のチャーハンと言うざっくりとした料理をささっと手軽とつくる力のことをチャーハン力っていうのかな?

 そして洗い物まで済ませる主婦力もハンパではない。 

 この後のチャーハンの食べっぷりも気持ちがよくて、チャーハンを食べたくなるどころか、うっかりチャーハンつくりたくなってしまう。

 ネットでレシピをささっと見られるご時世なので気合いをいれて餡かけチャーハン作ってもいいし、竜児のように冷蔵庫の中身をささっとみて適当にやっつけてもいい。

 

 

筍となめ茸の炊き込みご飯、里芋の煮っ転がし(とらドラ!) - 備忘録