ママレード(くまのパディントン)
「暗黒の地ペルーからきた密航者」というフレーズが衝撃的すぎて、児童文学っていいね、と久しぶりに思いましたよ。
スーツケースひとつで密航してきたクマの無邪気な態度が、愉快すぎていい。この作品もいちいち美味しそうなものが多いけどまずは、これ。
くまのパディントン―パディントンの本〈1〉 (福音館文庫 物語)
- 作者: マイケルボンド,ペギーフォートナム,松岡享子
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 2002/06/20
- メディア: 文庫
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「ぼく、ママレードを食べてたんです。」と、クマは、いささか自慢そうにいいました。「ママレードはクマの大好物ですからね。ぼくはこれを持って、救命ボートのなかにかくれていたんです。」
たったの一壜のママレードで生き延びてきたタフぶり。蜂蜜ではなくてママレードというところが少し捻った設定で面白い。
一冊読み終わる頃には砂糖とオレンジで作られたきちんと甘くて苦いママレードが食べたくなってくる。